8月10日
仕事が終わって外に出たら、
月が出ている時間だった。
青い空にオレンジ色の月。
前日の診察で
肺炎でないとわかったせいか、
身体が少し元気になった気がする。
やっぱり病は気からというのは
半分当たってると思う。
今宵は美しい月だ。
久しぶりに片山健さんの絵本が
読みたくなった。
原作のアトリーはイギリスの作家である。
この絵本の巻末の紹介によると、
農場生まれの彼女は、広い野原や森で
小動物とともに少女時代を過ごした。
その体験が彼女の作品の核となっているらしい。
この絵本からはイギリスの夜の麦畑の風の音、
そしてかぐわしい甘く香る
スイカズラとノイバラの匂いが
漂ってきそうだ。
ハリネズミくんがそんな夏の夜、
お月さんのランプと
お星さんのロウソクに照らされて
夜の散歩へと出かけるのだ。
おともはノウサギのジャックじいさんと
カワネズミ。
片山健さんの描く
3匹の夜の散歩はとても楽しそうだ。
だからこの絵本を読むと、
夏の月夜、
お散歩に出かけたくなるのだった。